おすすめの米国株を10月の最新ニュースから分析!長期保有すべき今後大きく伸びる銘柄とは?
2024-10-12

直近の米国市場は、11月のFOMCの大幅利下げ期待の上げ下げに影響される状況が続いています。
9月のFOMCでは、0.5%の大幅利下げが実行されましたが、10月10日に発表された9月消費者物価指数の伸びは市場予想を上回り、米新規失業保険申請件数も予想以上であったりと、次回FOMCでは大幅利下げが期待できないとの見方が強まっています。
そのような状況のなか、注目のニュースを発表した企業、好決算だった企業など、今後大きく株価が上がる可能性を秘めた企業を最新のニュースをもとに分析していきたいと思います。
- 目次
- 1. イーライリリー(Eli Lilly and Company)
- 2. テスラ(Tesla, Inc.)
- 3. エヌビディア(NVIDIA Corporation)
- 4. オラクル(Oracle Corporation)
- 米国株の最新ニュースを簡単にチェックするには?
1. イーライリリー(Eli Lilly and Company)

■ イーライリリーってどんな企業?
イーライリリーは、世界中で医薬品の研究、開発、製造、販売を行っているアメリカの大手製薬会社です。
同社は、特に医療の分野で革新的な治療法の開発に注力しており、糖尿病、がん、中枢神経系疾患、免疫疾患などの治療薬で知られています。
主な業績として、インスリンの大規模生産によって糖尿病治療の大きな変革をもたらしたことが挙げられます。
現在でも、イーライリリーは糖尿病治療薬市場のリーダーであり、「トルリシティ」(Trulicity)や「チルゼパチド」(tirzepatide)などの製品が有名です。
また、精神疾患や神経疾患の治療薬にも強みがあり、抗うつ薬「プロザック」(Prozac)や統合失調症治療薬「ジプレキサ」(Zyprexa)も広く使用されています。
最近では、アルツハイマー病治療薬やがん免疫療法の分野での進展も注目されています。
同社はグローバルに展開しており、特に研究開発に多大な投資を行っており、新薬の開発や技術革新に継続的に取り組んでいます。
■ イーライリリーの注目の最新ニュースとは?
1. アルツハイマー病新薬「ドナネマブ」承認

イーライリリーが開発したアルツハイマー病新薬「ドナネマブ(商品名ケサンラ)」が、9月24日に日本で製造販売の承認を受けました。
この新薬は、脳に蓄積して神経細胞を傷つけるタンパク質「アミロイドベータ」を除去し、病気の進行を抑制する新しいタイプの治療薬です。
保険適用は11月にも見込まれており、今後の治療選択肢として期待が高まっています。
アメリカで1年間この治療薬を使用し続けるには、約460万円ほど必要になるほど、非常に高額な薬のため、日本での製造販売が始まれば、イーライリリーの収益を大きく押し上げる可能性があります。
2. 肥満症治療薬の供給不足解消

需要拡大により品薄状態が続いていたイーライリリーの肥満症治療薬について、供給不足が解消されたことが米食品医薬品局(FDA)より10月2日に発表されました。
糖尿病治療薬「マンジャロ」および肥満症治療薬「ゼップバウンド」として販売されている「チルゼパチド」は、全ての用量において供給が安定したとのことです。
数十億ドルを生産態勢に投資し、供給力を増強することが決定しており、今まで供給不足により失っていた機会損失分、今後の収益が増加する可能性があります。
3. 肥満治療薬「ゼップバウンド」、日本でも承認の見通し

人気の肥満治療薬「ゼップバウンド」が、日本でも数ヶ月以内に承認される見通しです。
肥満症薬は世界的に需要が拡大しており、日本でも承認されれば、イーライリリーの収益は、大幅に増加する可能性があります。
■ 今後、イーライリリーの株価はどうなる?
上記3つのニュースから考えると、新薬の市場が新たに開拓されることで、今後企業の収益が大幅に増加する可能性が高まっています。
新薬市場の拡大が、企業の長期的な成長に貢献することはもちろん、市場の期待が一気に高まり、株価が急上昇するシナリオも想定されるため、常にチェックしておいたほうがいい企業といえるでしょう。
イーライリリーの最新ニュースはこちら2. テスラ(Tesla, Inc.)

■ テスラってどんな企業?
テスラは、アメリカの電気自動車(EV)メーカーで、エネルギー分野にも進出している技術革新企業です。
環境に配慮した持続可能なエネルギーの普及を目指し、電気自動車やエネルギー関連製品を提供しており、クリーンエネルギーの未来をリードする企業として、環境問題や技術革新の分野でも世界的な影響力を持っています。
主な事業は以下の通りです。
1. 電気自動車(EV)の製造・販売

テスラの主力事業は、完全電気自動車の設計・製造・販売です。
テスラのモデルには、セダンの「モデルS」、SUVの「モデルX」、より手頃な価格帯の「モデル3」や「モデルY」などがあります。
特に「モデル3」は、EV市場を大きく変革し、世界中で広く普及しています。
また、テスラは「サイバートラック(Cybertruck)」や「ロードスター」などの新型車の開発にも注力しています。
2. 自動運転技術

テスラは、自動運転技術の開発にも積極的で、車両に搭載されている「オートパイロット」や「フルセルフドライビング(FSD)」機能は、部分的な自動運転を可能にしています。
この技術は将来的に完全な自動運転を目指しており、交通の未来を変える可能性を秘めています。
3. エネルギー事業

テスラは、電気自動車だけでなく、再生可能エネルギーソリューションの提供にも力を入れています。
例えば、ソーラーパネルや家庭用の蓄電池「パワーウォール」など、家庭や企業向けのエネルギー貯蔵システムを開発・提供しています。
この事業は、持続可能なエネルギーインフラの構築を目指しています。
4. ギガファクトリー

テスラは、バッテリー製造の効率を向上させるために「ギガファクトリー」と呼ばれる大規模な製造施設を世界中に展開しています。
これにより、大量生産とコスト削減を実現し、電気自動車やエネルギー貯蔵製品の普及を加速させています。
■ テスラの注目の最新ニュースとは?
1. テスラ中国部門、四半期の出荷台数が過去最高

中国の全国乗用車市場情報連合会(乗連会)が発表した暫定データによると、テスラは9月にセダン「モデル3」とSUV「モデルY」を合わせて、前年同月比19%増加の約8万8321台を出荷しました。
7月末に、中国政府がEVの買い換え補助金を2万元(約42万円)に引き上げたことが、販売を後押ししており、今後中国におけるテスラ車の販売数がさらに伸びる可能性があります。
2. テスラの世界販売、6%増の46万台 2024年第3四半期

テスラは、2024年第3四半期(7~9月)の世界販売台数が46万2890台となり、前年同期比で6.4%増加したと発表しました。
これは3四半期ぶりの増加ですが、アナリスト予想の46万9828台には届きませんでした。
中国市場が好調である一方、米国や欧州では販売数を伸ばすことができておらず、昨年の納入台数181万台を超えるには、第4四半期に約51万台の納入が必要な状況です。
昨年の納入台数を超えることができるかどうかが今後の株価に影響してくるでしょう。
3. ロボタクシーの試作車「Cybercab」を発表

10月11日、「We, Robot」にてロボタクシーの試作車「Cybercab」(サイバーキャブ)が発表されました。
Cybercabは、二人乗り仕様で、運転に必要なハンドルやアクセルペダルなどは一切ない完全な自動運転タクシーです。
サイバーキャブの運賃設定は公共交通機関よりも安価になる予定です。
将来的にこの事業が順調に進めば、テスラの大きな事業の1つになる可能性があります。
■ 今後、テスラの株価はどうなる?
上記3つのニュースから、短期的には、昨年の納入台数を超えることができるかどうかが今年の株価に大きな影響を及ぼすと考えられます。
長期的には、ロボタクシーのような現在開発中の技術を普及させるための新しい取り組みが重要となってくる可能性があります。
革新的な取り組みが多いため、最新技術・ビジネスのキャッチアップという意味でも随時、テスラのニュースに注目しておく必要があるでしょう。
テスラの最新ニュースはこちら3. エヌビディア(NVIDIA Corporation)

■ エヌビディアってどんな企業?
エヌビディアは、アメリカに本社を置く半導体メーカーで、主にグラフィックス処理ユニット(GPU)の開発で世界的に有名です。
もともとはコンピュータゲーム向けのGPU開発に注力していましたが、近年ではAI(人工知能)、自動運転、データセンターなど、幅広い分野で技術革新をリードする企業に成長しています。
また、エヌビディアは半導体業界全体でも極めて高い成長を続けており、特にAI関連の需要増加により、同社の収益は飛躍的に拡大しています。
GPUを中心とした技術がAIやデータセンター、自動運転などの次世代技術の基盤を担っているため、同社の市場における影響力は今後も高まり続けると予想されています。
エヌビディア特徴と事業展開は以下の通りです:
1. GPU(グラフィックス処理ユニット)のリーダー

NVIDIAは、グラフィックス処理ユニット(GPU)の分野で圧倒的なリーダーシップを持っています。
最初はゲーム向けに開発されていたGPUですが、膨大なデータの並列処理が得意なことから、3Dグラフィックスだけでなく、科学計算や機械学習、データ解析にも活用されています。
特に、同社の「GeForce」ブランドは、ゲーマーやクリエイターの間で非常に人気があります。
2. AIとディープラーニング

NVIDIAのGPUは、AIやディープラーニングの分野でも欠かせない技術として活用されています。
GPUの高い並列処理能力は、膨大なデータを使ったAIのトレーニングに適しており、同社の「CUDA」プラットフォームを活用することで、研究者や企業がAIアルゴリズムを効率的に開発・実行できるようになりました。
これにより、NVIDIAはAI革命の基盤を支える企業の一つとされています。
3. データセンター向けソリューション

NVIDIAは、クラウドやデータセンター向けの製品とソリューションにも注力しています。
同社の「NVIDIA A100」などのデータセンター向けGPUは、AIや高性能コンピューティング(HPC)アプリケーションに最適化されており、企業がより効率的にデータ処理を行うためのインフラを提供しています。
これにより、Google、Amazon、Microsoftなどの大手クラウドプロバイダーをはじめ、多くの企業がNVIDIAの技術を導入しています。
4. 自動運転技術

NVIDIAは、自動運転技術の開発でも大きな役割を果たしています。
自動車メーカーやテクノロジー企業と提携し、自動運転車向けのプラットフォーム「NVIDIA DRIVE」を提供しています。
このプラットフォームは、AIを駆使して自動車のセンシング、運転制御、ルート計画などを実現するためのソリューションを提供し、将来のモビリティ革命に寄与しています。
5. メタバースと3D技術

最近では、NVIDIAは「メタバース」(仮想空間)にも力を入れており、「Omniverse」と呼ばれるプラットフォームを提供しています。
Omniverseは、3D設計やシミュレーションをリアルタイムで行うためのツールで、建築、エンターテインメント、製造などの分野で活用されています。
特に、複数のユーザーが同時に3D空間内でコラボレーションできる点が革新的です。
6. ゲームストリーミングとコンシューマ向け技術

NVIDIAは、クラウドゲームサービス「GeForce NOW」などを展開し、ゲームストリーミングの分野でも成長しています。
これにより、ユーザーは高性能なPCを持っていなくても、NVIDIAのサーバーを通じて最新のPCゲームをプレイすることが可能です。
■ エヌビディアの注目の最新ニュースとは?
1. 次世代AI半導体「ブラックウェル」の省エネ性能をアピール

10月8日、ワシントンで開催された「AIサミットDC」で、エヌビディアは次世代AI半導体「ブラックウェル」のエネルギー効率の高さを強調しました。
OpenAIの「GPT-4」開発において必要とされる電力が3ギガワットであることを説明。
10年前であれば、5500ギガワットもの電力が必要だったことから、大幅な省エネが実現されています。
背景には、AIコンピューティングが膨大な電力を消費することへの懸念が高まっていることが挙げられます。
2. アクセンチュアとの提携を強化

10月9日、エヌビディアはテクノロジーコンサルティング会社アクセンチュアとの提携を強化することを発表しました。
アクセンチュアはNVIDIA事業グループを設立し、トレーニングを受けた世界中の3万人の専門家が、企業のプロセス再構築とAIエージェントを活用したAIの活用拡大を支援します。
エヌビディアとしては、より多くの企業がAIを活用するようになることで、エヌビディアのGPUをオンデマンドあるいはサーバー経由で利用する企業を増やし、自社の売上をより安定的に増やしていきたい狙いがあります。
3. 2024年第4四半期決算で、売上が過去最高の221億ドルを記録

2024年第4四半期で、売上高が過去最高221億ドルに達し、前年同期比で265%増加しました。
特にデータセンター事業の伸びが著しく、第4四半期売上高は過去最高の 184 億ドルで、前年同期から 409% 増加しました。
また、Google との協業により、Gemma (Googleの革新的なオープン言語モデル) 向けに NVIDIA のデータセンターとPCの AI プラットフォーム全体の最適化を開始。
さらに、AWS上でNVIDIA® DGX™ Cloud をホストするためAmazon Web Servicesとの戦略的協業を拡大したことを発表しています。
■ 今後、エヌビディアの株価はどうなる?
上記3つのニュースから、エヌビディアは他社との提携などを通し、BtoBにおけるAI需要をどこまで伸ばしていけるかが重要なポイントだと考えられます。
BtoBにおけるAI需要を伸ばしていくことができれば、データセンター事業の驚異的な伸びを維持することができるので、市場からの評価も高くなり、株価も継続的に上昇していくことが予想されます。
エヌビディアの最新ニュースはこちら4. オラクル(Oracle Corporation)

■ オラクルってどんな企業?
オラクルは、アメリカに本社を置く世界有数のソフトウェアおよびクラウドコンピューティング企業です。
当初はリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)の開発で知られていましたが、現在では、データベース技術に加え、エンタープライズソフトウェア、クラウドサービス、ハードウェアの提供を行っています。
オラクルは、特に大規模なデータ処理が必要な企業や、エンタープライズ向けのソリューションを求める組織にとって不可欠な技術パートナーとなっています。
創業当初からのデータベース技術のリーダーシップに加え、クラウドサービスやAIの分野での展開により、オラクルはデジタルインフラの未来を担う企業の1つとされています。
主な事業は以下の通りです:
1. データベース管理システム(RDBMS)

オラクルは、世界中の企業が利用する高性能なデータベース技術で最も知られています。
オラクルのリレーショナルデータベースは、高い信頼性、可用性、スケーラビリティを持ち、大規模なデータ処理やトランザクション管理に適しています。
金融機関や政府機関など、重要なデータを扱う業界で広く採用されています。
2. クラウドコンピューティング

オラクルは、クラウドサービスにも大きく注力しており、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)を通じて、パブリッククラウド、ハイブリッドクラウド、マルチクラウド環境向けのサービスを提供しています。
これには、コンピューティングリソース、ストレージ、ネットワーク、データベースサービス、人工知能(AI)ツールなどが含まれ、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援しています。
3. エンタープライズソフトウェア(ERP、CRM、HRなど)

オラクルは、企業向けのソフトウェアスイートも提供しており、ERP(エンタープライズリソースプランニング)、CRM(顧客関係管理)、HR(人事管理)といったビジネスアプリケーションが含まれます。
特に「Oracle Fusion Cloud」や「NetSuite」といったクラウドベースのERPシステムは、多くの大企業から中小企業まで利用されています。
4. ハードウェア事業

オラクルは、サーバーやストレージ機器などのハードウェア製品も手がけています。
特に、ソフトウェアとハードウェアの統合に強みを持ち、エンジニアド・システム(Oracle ExadataやOracle Database Applianceなど)は、データ処理の最適化を図るために設計された製品です。
5. 人工知能(AI)や機械学習の活用

オラクルは、AIや機械学習の技術も積極的に取り入れており、データ分析やビジネスの自動化に役立つツールを提供しています。
これにより、企業は膨大なデータを活用して意思決定を効率化し、業務プロセスを最適化することができます。
■ オラクルの注目の最新ニュースとは?
1. クラウド事業が好調で、オラクルの純利益が21%増加

2024年6〜8月期の決算で、オラクルは売上高が前年同期比7%増の133億700万ドル、純利益が21%増の29億2900万ドルに達したと発表しました。
特にAI開発企業からの需要が拡大し、クラウドコンピューティング事業は45%の増収を記録。
AI関連の需要に対応するため、データセンターの拡張も加速しており、設備投資額は今後さらに増える見込みです。
2. AWSとの協業でクラウドサービス拡充、Oracle DatabaseがAWS環境で利用可能に

9月9日、オラクルはAWSとの協業を発表し、「Oracle Database@AWS」のプレビュー版を12月までに提供すると明らかにしました。
これにより、AWS上で「Oracle Autonomous Database」や「Oracle Exadata Database Service」などのクラウドサービスを利用できるようになります。
2025年には正式なサービス提供が予定されており、オラクルのクラウド事業がさらに拡大することが期待されています。
3. IBM、オラクルユーザー向けに生成AI支援サービスを開始

IBMは、オラクルのクラウドアプリケーションやテクノロジーを活用した企業向けに、生成AIを拡張する新たなコンサルティングサービスを発表しました。
Oracle Cloud Infrastructure(OCI)上で生成AIの活用をサポートし、AIモデルの選定や導入、ワークフローの自動化を強化します。
また、IBMはオラクル関連の専門知識を持つAccelalpha社の買収を発表し、オラクルユーザーに対する支援体制をさらに強化しています。
■ 今後、オラクルの株価はどうなる?
上記3つのニュースから、オラクルは他社との提携などを通し、AIを活用したい企業のニーズに柔軟に対応できる体制を構築していくことが重要であると考えられます。
その体制が構築できれば、AI需要の高まりとともに売上を伸ばすことができ、株価も上昇していくと予測されます。
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