【米国株】インドで太陽光発電事業を大成功させたAzure Powerのビジネスモデルとは?

2020-08-06


電力需要が増えているインドで、太陽光発電で電気を安定供給している、Azure Power Global Limitedのビジネスモデルを分析していきたいと思います。

Azure Power Global Limitedホームページより引用

なぜ、インドで太陽光発電?

インドで太陽光発電を行う強みは、下記3つかなと思います。

①インド政府が、再生可能エネルギーの普及に力を入れている。

In order to reduce dependence on energy imports and curtail the current trade deficit and the resulting impact on the rupee, the Indian government has taken a number of steps to incentivize the use of renewable sources of energy. To provide further impetus to solar growth, the Indian government launched the Jawaharlal Nehru National Solar Mission, or the NSM, in 2010. NSM was introduced as part of India’s National Action Plan on Climate Change (“NAPCC”) with a view to deploy 20 GW of solar capacity by fiscal year 2022. The targets were subsequently revised to 100 GW in June 2015.

Azure Power Global Limitedホームページより引用

②インドの電力需要が増えている。

③インドは日照日数が300日以上/年であり、太陽光発電に有利な土地である。

India ranks among the highest irradiation-receiving countries in the world with more than 300 days of sunshine per year in much of the country. Solar power generation is viable across most of India, unlike wind and hydro resources which are concentrated in specific regions.

Azure Power Global Limitedホームページより引用

また、再生可能エネルギーは、既存の石炭火力発電のコストを下回っており、長期的には、大きな競争優位になると考えられます。

【2020 年 6 月 2 日、アラブ首長国連邦アブダビ】再生可能エネルギー発電は、化石燃料由来の新規電力容量に比べてますます安価になっていることが確実となりました。国際再生可能エネルギー機関(IRENA)の新たな報告書『2019 年版 再生可能エネルギー発電コスト[原題:Renewable Power Generation Costs in 2019]』のなかで明らかにしたもので、2019 年に導入された再生可能エネルギーの発電容量の半分以上において、最も安価な新規石炭火力発電よりも発電コストが低かったことが示されています。 同報告書は、新規に導入される再生可能エネルギー発電が、既存の石炭火力発電所に対しても価格優位性をいっそう強めていることを強調しています。新規の太陽光発電(PV)や陸上風力発電の平均コストは、既存の石炭火力発電所の操業を継続する場合のコストを下回る状況となっています。

International Renewable Energy Agency「再生可能エネルギー、最安値の石炭火力発電に対してもコスト優位に」より引用

具体的なビジネスモデルは?

Azure Power Global Limitedでは、太陽光発電以外に使い道のないような土地を借りて、そこに太陽光パネルを設置し、発電した電力を売ります。

他に使い道がないような土地を使用することで、既存用途からの置き換えがないため、楽に借りられるうえ、貸し出す方も使い道がなかった土地からお金が儲かるようになり、長期的にwin-winの関係を築くことができるようです。

また、土地のリースで、地方の街が潤うことにより、街が発展し、電力を以前より必要とするようになる、という好循環に入るため、太陽光パネルを設置するほど、電力の供給力と需要の両方を増やすことができるビジネスモデルになっています。

太陽光発電の勝負どころは?

ポイントは下記2つかなと思います。

(1)パネル設定場所のポートフォリオ
(2)1パネルあたりの発電量を増やすノウハウ


(1)パネル設定場所のポートフォリオ

太陽光発電は、パネルをどういう場所に設置するのか、また、その設置数が発電量に大きく影響するため、大きな発電量が得られる土地に、いかに多くのパネルを設定できるかの勝負になると考えられます。

また、災害などのリスクを想定すると、ある程度、離散した土地にパネルを設置する必要もあり、太陽光パネルの設置場所のポートフォリオ管理がとても重要になると考えられます。

Azure Power Global Limited「June 2020 Investor Presentation」より引用

ポートフォリオを見てみると、発電量が多い土地に重点的に増やしながらも、地理的に離散した場所にも設置していることがわかります。

(2)1パネルあたりの発電量を増やすノウハウ

発電量をできるだけ増やすには、季節によって、太陽光パネルの角度の調整など、細かい運用ノウハウが必要になると考えられます。

地域ごとの差異などもあると考えられ、長年のノウハウの蓄積が抵コスト高パフォーマンスのオペレーションを可能にし、長期的な優位性に繋がると考えられます。

このあたりは、サーバー運用にも似ており、蓄積したノウハウを使って横展開できるかどうかの、物量作戦勝負になると考えられます。

まとめ

太陽光発電には、パネルの設置場所のポートフォリオ・低コストで大きな発電量を生み出すノウハウが重要です。

Azure Power Global Limitedの営業利益率は、50%を既に超えており、かなり効率高く経営できているので、ポートフォリオ・運用ノウハウともに充実してきており、ひたすら太陽光パネルを増やし、お金を儲けていくフェーズだと考えられ、今後が注目の企業です。

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ぜひ、活用してみてください。

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